4月6日、停戦報道に伴う全市場のリスクオンを受けてイーサリアム(ETH)がビットコイン(BTC)を上回る3.9%超の上昇を記録しました。ファンダメンタルズ面では、チャールズ・シュワブの直接取引参入表明とGlamsterdamアップグレードへの期待が中期的な強気材料として注目されています。
イーサリアム(ETH) 相場解説(2026年4月6日)
イーサリアム(ETH)の注目ポイント
本日のイーサリアム(ETH)最大の注目点は、ビットコイン(BTC)以上の上昇率を記録した点です。Axiosが報じた米・イラン間の45日間停戦交渉のニュースを受け、リスクオン相場に乗じてETHは3.9%超の上昇を記録し、主要銘柄の中でトップクラスのパフォーマンスを示しました。
ただし、この急騰の背景にはショートポジションの踏み上げという需給要因が大きく働いています。Coinglass のデータによると、過去24時間のETH関連先物で最大の単一清算は1,017万ドルのETH-USDTショート(Binance)であり、全体でも短期的な売り方が大量に損切りを強いられました。
中期的な視点では、ファンダメンタルズ面の動きが際立っています。米大手証券会社チャールズ・シュワブが2026年前半中にビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物直接取引サービス「Schwab Crypto」を開始する予定と確認。また、2026年前半(目標6月)に控えるネットワーク大型アップグレード「Glamsterdam」が、ガス手数料78%削減・処理速度10倍という大幅な性能向上をもたらすと期待されています。
ZUU Web3 竹原イーサリアム(ETH)に関するZUU Web3の見解



今回の急騰はBTC主導の相場に追随したものなのか、それともETH固有のファンダメンタルズ改善を市場が評価し始めたサインなのでしょうか。
本稿では価格動向・チャート概況、オンチェーンデータ、ファンダメンタルズの3つの角度でその問いに迫ります。価格面では2,000〜2,150ドルという直近の激戦ゾーンを突破できるかどうかが焦点で、本日の急騰でも2,130ドル台付近では依然として上値の重さが確認されています。
オンチェーン面では、Q1 2026のメインネットトランザクション数が2億0,040万件と前四半期比43%増を記録した一方、L2の発展に伴うガス収益の低下でETHのオンチェーン収益がQ1にSolana・TRX・BNBに次ぐ4位へと後退したという複雑な構図があります。ファンダメンタルズ面ではGlamsterdamアップグレードと「Schwab Crypto」参入が中期的な底上げ要因として働くとみられ、アナリストの一部は過去のアップグレード前パターンに倣い6〜8週間で20〜40%上昇する可能性を示唆しています。
短期の鍵は「2,150ドルを日足終値で突破できるか」と「停戦交渉の進展」の2点です。上値抵抗として2,150ドル・2,300ドルが、下値サポートとして2,000ドル・1,960ドル前後が意識されています。
イーサリアム(ETH)の価格動向・チャート概況
日本時間4月6日午前0時18分時点のデータでは、イーサリアム(ETH)は1ETH=約32万円(約2,119ドル)で推移していました。過去24時間の変動率は約+3.4〜3.9%となっています。
同日の24時間レンジはおおむね2,055〜2,131ドルの水準で推移しており、停戦報道後の早朝アジアセッションに急騰が発生しました。先週7日間の円建て高値は約37万2,807円(3月30日〜31日ごろ)、安値は約32万1,125円(4月5日ごろ)で、週足での値幅は約5万円超に達しました。
200日移動平均線(MA)は約2,059ドルに位置しており、現在価格がこの水準をわずかに上回る不安定なゾーンでの推移が続いています。2,150ドルが直近1カ月で何度も跳ね返されてきた強い抵抗帯として機能しており、この水準を日足終値で上抜けるかどうかが次のトレンド判断の焦点です。また、Coinglass のデータでは、2,149ドル超で約8億100万ドルのショートポジションが清算リスクにさらされており、突破時の「踏み上げの連鎖」が起きる素地があります。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 現在価格(4/6時点) | 約32万円(約$2,119) | 停戦報道を受けて急騰 |
| 前日終値(4/5) | 約$2,060〜$2,062 | 前日比 +約$57〜59(+約2.8〜3.9%) |
| 24時間安値 | 約$2,055 | イースター明け早朝の底値圏 |
| 24時間高値 | 約$2,131 | 停戦報道後のショート踏み上げ |
| 直近レンジ(戦時) | $1,730〜$2,200前後 | 2/28のイラン紛争開始後の大まかなレンジ |
| 主要上値抵抗 | $2,150 / $2,300 | 2,150ドルで8億100万ドルのショートが集中 |
| 200日移動平均線 | 約$2,059 | 現価格と拮抗する重要水準 |
| 主要下値サポート | $2,000 / $1,960 | ロング清算帯が$1,960周辺に集中 |
| 24時間出来高 | 約$12.9B〜$4.9B | CoinMarketCap・CoinDesk参照 |
| 時価総額 | 約$2,556億〜2,566億 | 時価総額ランキング2位 |
| 史上最高値 | 約$4,897〜$4,952 | 2025年8月 |



イーサリアム(ETH)のオンチェーンデータ
2026年第1四半期のイーサリアム(ETH)メインネットのトランザクション数は2億0,040万件を記録し、前四半期比で約43%増となりました。アクティブアドレス数もL2の普及を背景に1,704%もの大幅な増加を記録しています。一方でL2の発展に伴うガス手数料の低下により、ETHのオンチェーン収益はQ1にSolana・TRX・BNBに次ぐ4位に後退しており、「利用量は増加するが収益は下落」というジレンマが続いています。
| 指標 | 数値(2026年Q1・4月6日周辺) | 備考 |
|---|---|---|
| Q1メインネット取引件数 | 2億0,040万件 | 前四半期比+43% |
| アクティブアドレス増加率 | +1,704% | L2普及が主因 |
| オンチェーン収益ランキング(Q1) | 4位 | SOL・TRX・BNBに次ぐ |
| ショートOI($2,149超で清算) | 約$8億100万 | 踏み上げ余地を示す |
| ロングOI($1,960未満で清算) | 約$7億3,900万 | 下方リスクも残存 |
| Ethereum Foundation ステーキング(4/1) | 22,517 ETH(約$5,000万) | 1日あたり最大規模のコミット |
イーサリアム・ファウンデーションが4月1日に22,517ETH(約5,000万ドル)相当を単日でステーキングしたことは、開発側の長期的なコミットメントを示す動きとして市場で注目されています。



出典:BTCPressWire / OpenPR(ETH Q1トランザクション)、dMarketForces(Coinglass OIデータ)
イーサリアム(ETH)とマクロ環境との連動
本日のイーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)と連動する形でリスクオン相場に乗りましたが、上昇率ではBTCを上回りました。これは、BTCのショート踏み上げが連鎖的にETHなどアルトコインへ波及した結果とみられ、CoinDesk の報告ではカルダノ(ADA)が+4.94%、イーサリアム(ETH)が+3.91%、チェーンリンク(LINK)が+3.55%と上位を占めました。
マクロ環境面では、ビットコイン(BTC)と同様に原油価格・金利動向がETHの逆風となっています。ブレント原油が105ドル超で高止まりしている間は、インフレ期待の上昇がFedの利下げ期待を後退させ、リスク資産全般への売り圧力となります。また、ETH/BTC比率(イーサリアム対ビットコインの相対価格)は多年来の低水準に位置しており、資金がビットコイン(BTC)に集中しやすい「BTCドミナンス上昇局面」が続いています。
CoinDesk の報告によると、2026年の仮想通貨市場においてETHはFedの緩和方針との相関が強く、金利と原油の二重圧力が解消されれば大幅な反発が期待されるという見方も存在します。停戦が実現し原油価格が下落に転じるシナリオでは、リスクオンの恩恵をBTC以上に受けやすいポジションにあるともいえます。



イーサリアム(ETH)のファンダメンタルズ
機関投資家アクセス拡大の面で、4月3日にCoinDesk が伝えたチャールズ・シュワブの「Schwab Crypto」ローンチ計画は、イーサリアム(ETH)にとって最大の近接カタリストの一つです。同社の運用資産は約11.9兆ドル(約1,700兆円)、口座数は約4,600万に上り、2026年前半中にBTC・ETHの直接現物取引が可能になる予定です。Q2に限定パイロット、その後段階的に拡大するスケジュールで、すでに早期アクセス待機リストが公開されています。
開発面では、2026年前半(目標6月)のGlamsterdamアップグレードが最大の技術カタリストです。このアップグレードはイーサリアムにとって「The Merge」以来最大規模の刷新と位置づけられており、主なハイライトは以下の通りです。EIP-7732(ePBS)によりブロック生成のプロトコル内統合を実現し、外部リレー依存を排除。EIP-7928(BAL)によりトランザクションの並列実行基盤を整備し、最終的には10,000TPS達成を目指します。EIP-7904によるガス再価格設定で単純送金から複雑なスマートコントラクト操作まで約78.6%のコスト削減を実現し、Uniswapスワップが1〜8ドルから1ドル未満になる見込みです。
過去の主要アップグレード(Merge・Shanghai・Dencun・Pectra)の前例では、ETHはアップグレード6〜8週前から20〜40%程度の「事前ポジショニング」の上昇が見られており、今回も4月〜5月の期間が同様のパターンになるか注目されています。さらに、SEC・CFTCが2026年3月17日に共同解釈指針を発表し、イーサリアム(ETH)を「デジタルコモディティ(商品)」と正式に分類したことも、機関投資家の参入障壁を一段と低下させる中期的な強気材料です。



出典:CoinDesk(Schwab Crypto)、Phemex(Glamsterdam解説)、Bitfinex Blog、CoinMarketCap
当記事管理者 株式会社NET MONEY 代表取締役 竹原 壮起(たけはら まさき)
竹原 壮起(たけはら まさき)
株式会社NET MONEY 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、2021年に株式会社ZUUへ入社。金融Webメディア「NET MONEY」をはじめとする複数メディアの立ち上げと運営に携わる。2024年よりメディア事業部を管掌。2025年1月、株式会社ZUU、株式会社FUNDiT、株式会社Macbee Planetの合弁会社として株式会社NET MONEYを設立、取締役に就任。同年10月に代表取締役に就任し、現在に至る。
配信:ZUU Web3
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